神林農園

高知県の四万十川中流域の標高200mほどの台地にある寒暖差の大きい露地の畑で、野菜の旬と土づくりにこだわりながら栽培している家族経営の小さな農園です。 また、化学肥料と化学合成農薬は使用せず、環境負荷の低い持続的な農業を目指しています。

小規模な農業を基本として(Small is Beautiful)、効率性と高品質による収益性の向上、および、お客様のニーズに柔軟に対応できるフットワークの軽い農業を目指しています。市場ではあまり流通していない珍しくて美味しい野菜の栽培にも対応します。

 

有機農業は楽しい

神林農園では、いわゆる有機栽培や自然栽培の技術を取り入れて栽培していますが、安心・安全のために取り組んでいるというわけではありません。安心・安全かつ美味しい野菜を栽培するのは、どのような栽培技術を選択したとしても、農家であれば共通の思いのはずだからです。

ではなぜ神林農園では有機農業技術を選択しているのか?ですが、単純に「楽しいから」です。

その上、土壌や河川への人為的影響が比較的小さく抑えられることや生態系の維持にも役に立つなど環境に優しいということで一石二鳥の栽培技術です。

楽しくて地球にも優しい(=未来の子供たちのため)となれば選択しない訳には行きません。

 

有機農業の楽しさって何?

・農業技術を探求すればするほど、知るべきことの広さや深さに気づき、大人であっても知的好奇心が活性化されます。

 例えば、野菜を育てるための土壌は、母岩の風化と有機物(動植物の死骸など)の蓄積など、気の遠くなるような長い年月をかけて出来ていますが、それは宇宙や地球のはじまりからの延長線上として”現在”であり、土壌を守ることは”未来”に繋がっていることを、実感を伴って理解できるようになります。

 また、野菜の生長を観察していくと、種、土、水、空気、動植物などの有機物が循環していることがよく分かりますが、人間自身の体も、呼吸、食べ物の摂取、腸内細菌のはたらきなど多くの点で植物との類似性に気づくことができます。したがって、美味しい野菜を作ることと健康な体を作ることの繋がりや医食同源の意味などについて、多くの学びがあります。

・販売方法が特定のビジネスモデルや経済圏に縛られないため、多様な繋がりができます。これは、どのような価値をどのように循環させていくのかということなので、人間社会の洞察(価値(≠お金)、サステナブル、グローバル&ローカル、都市と田舎など)について、哲学的な思考を巡らせることができます。

・栽培が自然環境などコントロールできないものに大きく依存しているので、自分自身のレジリエンス(対応力や回復力、折れない心などの意味で使われます)の強化につながります。

・人生は小さなことから大きなことまで選択の連続ですが、農業を通じて学んだことが、自分自身の中で言わばOS(オペレーティングシステム)のようなものになって、何かを選択する際の基礎を形づくってくれているように思います。

 

専業農家でなくても、兼業あるいは趣味としての家庭菜園でもよいので、少しでも農に触れることをおすすめします。

Let's enjoy organic farming.